かわいらしい音声への加工のための韻律分析
Main Author: | 大野涼平 |
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Format: | info publication-thesis Journal |
Bahasa: | jpn |
Terbitan: |
, 2016
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Subjects: | |
Online Access: |
https://zenodo.org/record/6215030 |
Daftar Isi:
- アニメは日本のサブカルチャーで最も人気なものの 1 つである.特に女性声優 がかわいらしさを強調した声,いわゆる「萌え声」は注目を浴びており,アニメ人 気に大きく貢献している.従来,入力音声をユーザ任意の音声に変換する音声変 換の研究は多く為されてきたが,「かわいらしい」音声など特定のテーマに特化し た音声へ変換する研究は十分に為されていない.しかし,実際に入力音声をユー ザ任意の「かわいらしい音声」に変換できるシステムが実現できれば,動画制作 やゲーム制作などの新たなエンターテインメントの創出に期待できる. 本研究では,それを実現する第 1 段階として,同一話者の同一発話内容におけ る地声と「かわいらしい音声」の基本周波数変化パターンのどこに違いが出るか を分析し,地声をどの程度までかわいらしく出来るかを確かめる.また本研究で は,「かわいらしい音声」を,女性がかわいさらしさを強調した声と定義する. 基本周波数(F0)変化パターンの分析結果では,地声とかわいらしい声の F0 平 均値の差は 222 [cent] 程度であり,平均値を合わせても尚,両音声間の文節単位で の F0 極大値の差に 139.1 [cent] の有意な差があるということがわかった. また,実際に地声を入力とし,かわいらしい声を目指し変換した音声を聴取評 価した結果,F0 成分の高さを変えるだけではかわいらしい声になるかはわからな いという結果になった.