ギター初心者のための演奏練習支援システム

Main Author: 宇田川真唯
Format: info publication-thesis Journal
Bahasa: jpn
Terbitan: , 2018
Subjects:
Online Access: https://zenodo.org/record/6115604
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  • ギターは人気で身近な楽器となっている.バンド演奏には欠かせない楽器の一 つであり,さらに近年ではギターの形を模したリズムゲームが数多く世の中に出 てきている. ギターの演奏としてコード演奏があげられる.コード演奏の一般的な練習方法 として,上級者の演奏を動画などで見て真似る方法がある.しかし,動画によっ ては手の形のみを教えているものや弾き方は教えているが,コードを教えていな い動画など,必ずしも真似しやすいものとは限らない. 本稿では,主要なコードを弾くための指の押さえ方をコンピュータグラフィク スで表示するギター演奏支援システムを提案する.また,ギター音 (ギターから鳴 る音) から特徴を抽出し,手本の音とパターンマッチングを行うことで正しく弾け ているかどうかの判定と正しくなかったときの改善策の出力についても検討する. これらにより,初心者でも簡単にギター演奏の練習ができるシステムの実現を目 指した. 評価実験で,本研究が提案するシステム,コンピュータグラフィクスのみ搭載 されたシステムの比較法 1,ギターが正しく弾けているかどうかの判定のみ搭載さ れた比較法 2 の 3 つを比較した.実験の結果,被験者に対するアンケートでは,提 案法と比較法 1,比較法 2 とで十分な差は得られなかった.また,本システムによ る練習の前後で C コードの演奏をしてもらったところ,練習前よりも練習後の方 が演奏音の正しさは 6.6 %から 13.2 %に向上したものの,向上の幅は比較法 2 に 比べると小さかった.次に,練習時間を 15 分に延長 (当初の実験では 5 分) して, 同様の実験を行ったところ,演奏音の正しさは 7.0 %から 42.0 %に向上すること ができた.比較法 1,比較法 2 との比較は行っていないものの,練習時間によって はコードの弾き方を習得できる可能性が示唆された