HMDを用いたヴァーチャルなドラム演奏環境の試作
Main Author: | 石山俊之・蓮井星良 |
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Format: | info publication-thesis Journal |
Bahasa: | jpn |
Terbitan: |
, 2018
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Subjects: | |
Online Access: |
https://zenodo.org/record/6115553 |
Daftar Isi:
- ヴァーチャルリアリティー (VR) 市場が急速に拡大することで,VR 空間内で楽 器の演奏を可能とした作品も多く見られるようになった.しかし,それらの多く はエア楽器のようなものであり,演奏時に触覚フィードバックを得ることができ ないため,VR を用いない自然楽器と比べ演奏がしにくくなると考えられる. 既存作品には,コントローラーを振動させることで触覚フィードバックを与えて いるシステムが存在する.しかし我々は実在の物体を叩打することで触覚フィー ドバックを与えるべきだと考えられる.なぜならドラムの奏法として叩打時の反 動を利用して次の叩打に繋げる方法が一般的であるためである. 本研究では上記の考えに基づき,VR 空間のドラムの位置に重なるように実在の ドラムを配置する.ユーザーは仮想空間での演奏を実在のドラムを叩きながら行 うことになる.叩打時に反動を得られることでユーザーが演奏をしやすくなるこ とを期待する. 評価実験では,実ドラムがあるシステム (条件1) を使用した演奏と実ドラムの ないシステム (条件2) を使用した演奏を8通りのパターンで行い,発音タイミン グの inter-onset interval (IOI) の変動を比較した.実験の結果,条件 1 は条件 2 と 比べすべてのパターンで発音タイミングの IOI の変動係数が小さくなった.この 結果より条件 1 のほうがより安定して演奏できる環境であった.